KYOKO SHIRATA

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手紙のおはなし

2015.11.24

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2015.11.24

「おばあちゃん、元気ですか。わたしは元気です。」

手紙の書き出しはいつもこう。
決まってこう。変わることはなかった。
繰り返し書いていたのは中学生くらいまでだったろうか。
私の生まれ故郷でもある長崎に住んでいた祖母によく手紙を書いた。
小学校のうちは、「送る荷物があるから、おばあちゃんに手紙書いて」と母に言われ、書いた。
そのうち自分が書きたい時に書くようになった。
レターセットを集めるのも好きだった。

小学校3年生の時に日記をすすめてくれたのも長崎の祖母だった。
素直にそのアドバイスに従い、毎日毎日書いた。
そのうち自分の世界が広がって行くにつれて、祖母への手紙が減り、大学生になり、祖母が亡くなった時には「手紙をあまり書かなくなってごめんなさい」と書いた手紙を持って葬儀に出席した。
悔いのないようにもっと書いていれば良かったと、飛行機の中で涙が止まらなくなって、CAさんが声をかけてくれたのを今でも覚えている。

高校の頃は、ショートステイで行ったイギリスとアメリカで知り合った人たちと、文通という形でやりとりを続けた。
数名はそのうち返事が来なくなり、今でも連絡が取れるのは数名になったけれど、それでも手紙を書いていて良かったと心から思う。

中学の恩師には今でも季節の挨拶を送っている。
夏に1枚、年初めに1枚、はがきで。

“私がオバさんになっても”ちゃんと返事をくれる恩師たちに感謝したい。
「せんせー、せんせー、あのね〜」
と、15歳の私が話すみたいに近況報告を書く。
まったく、顔も中身も変わらないやつだと思われているかもしれない。

それでもまた書く。
手紙なんて書かなきゃ良かった、と思ったことは1度もないし
やはりもらうと嬉しいから。
結局、それって返事が欲しいだけなのかもしれないけれど。

娘は、去年と同様サンタクロースとお友達にクリスマスカードを書くのだと、先日文房具店で夢中になってカードを選んでいた。
年賀状は今のところ私が用意するものになっているけれど、そのうちちゃんと子ども達にも伝えてあげたいと思う。